一緒に働く事務員さんのことで悩んでいる方、忙しくて休む暇がない一人薬剤師の方は必見!この記事は業務時間内に勉強する時間を作るため私が行っている事務員さんの育て方を紹介します。業務時間内の空いた時間はまさに何をしようが一人薬剤師は自由!!。この記事を読めば、事務員さんとも良い関係を築けるし、業務時間内の空いた時間にたくさん勉強できる体制が作れますよ!!
事務員に教育すべき内容は何か?
薬剤師が勉強することは薬剤師の仕事(業務の一環)であることを理解しててもらおう
薬剤師が勉強することは業務の一環であることを分かってもらうために、次のことを事務員がしっかり理解できるように説明するとよいでしょう。
- これからの薬局は対人業務をどれだけ行っているかで評価される(※)ため、患者さんのことを深堀りする知識や、病院・多職種に情報提供を行うなど連携する上での知識が必要になるため、様々なことを勉強をしていかなければならない。
- 対人業務の点数を算定することは、地域支援体制加算の施設基準を満たすために必要なことである。
- かかりつけ薬剤師として選ばれるために、ある程度の専門性を持つことを国から期待されているので勉強する必要がある。
ちょっと難しいなと感じた方には以下のSTEPで理解してもらうとよいでしょう。
具体的な点数(重複投薬・相互作用等防止加算、服用薬剤調整支援料、服薬情報等提供料など)も交えて説明するとよいでしょう。
地域支援体制加算が取れる薬局と取れない薬局のひと月当たりの収入差をシミュレーションして説明すると分かりやすいかと思います。
ここ数年でさらなる対人業務が求められるようになり、そのニーズに応えるためには対人業務のキモである患者さんを深堀する能力を付ける必要があります。今の知識の状態だと足りないことをアピールしましょう。
(※)参考 第1回薬局薬剤師の業務及び薬局の機能に関するワーキンググループ.”対人業務の充実“.厚生労働省.令和4年2月14日.https://www.mhlw.go.jp/content/11121000/000896443.pdf(アクセス日2022.9.17)
対物業務は自分の仕事だということを理解してもらおう
「薬剤師にとって勉強することは仕事だ」ということを分かっていただいたうえで、薬剤師でなければ出来ないこと(監査・投薬など)以外は事務員さんに仕事をしてもらう必要があるということを以下のSTEPで説明するとよいでしょう。
地域支援体制加算が取れる薬局にすること、または地域支援体制加算を維持していく薬局にすることを目標にするとよいでしょう。
薬剤師が服用薬剤調整支援料や服薬情報等提供料等の算定にまつわる文書の作成には、時間がかかることも理解してもらいましょう。
対物業務と言っても難しいので、「薬剤師でなければ出来ないこと以外のこと」を色々挙げてもらって話を進めるとよいでしょう。
具体的な事務員の仕事には、以下のようなものがあります。
- 電話応対、来客対応
- 掃除
- 処方受付後の入力と薬の取り揃え
- 薬の発注等の在庫管理
- 商品の発注等の在庫管理
- 他薬局に出向いての薬の調達、患者さん宅への薬の配達
- 予製が必要な方の管理や薬の準備
- 会計業務 など
薬剤師が勉強しているのをみて、仕事頑張ってるなと思ってくれるようになったら理解してくれたということです。
ミスが多い事務員とはどう接していけばよいか?
同じようなミスを繰り返すのは個性と思おう
- 1日に必ず2~3回は処方せんの入力ミスや処方せん薬の取り揃えミスがある事務員さん
- 忙しくなると、なぜかミスする可能性が高くなったり、ミスを連発したりする事務員さん
長く働いていると、そういう方と何人か出会います。
その中でもいくら注意しても改善できない方もいます。
一昔前は、なんで同じ注意されても直せないのだろうと腹を立てていた時期もありましたが今は違います。
同じようなミスを繰り返すのは仕方がない、個性なんだと思うようになりました。
そういう方にもいいところはたくさんあって、そのおかげで薬局が成り立っているからです。
事務員のミスは、相棒である私(薬剤師)が仕事をしてフォローすればよいだけです。
そう考えるとほんと気持ちが楽ですよ。おすすめです。
実際これまで薬を間違えてるというクレームの電話はほとんどありません。
もし今の処方せん受付枚数が倍になったら、そうはいきませんけど(^^)
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明確な指示をしよう
事務員さんに仕事の指示やお願いをするときは、明確に伝わるように曖昧さをなくす努力をしましょう。
「臨機応変に」とか「状況に応じて」が付く指示は、意図が正しく伝わらないことがあります。
空いた時間を作ってくれていることに対して日々感謝しよう
事務員さんがいるからこそ空いた時間が作れます。事務員さんあっての薬局です。くれぐれも忘れないように。
常に事務員さんと良い関係でいることが一番大事です。
事務員の調剤報酬点数の知識は普段算定しているものだけでいい
算定が慣れていない点数は薬剤師が判断しよう
薬剤師が勉強する時間を作るために、事務員さんの仕事はたくさんあります。
ですから、そちらの仕事をきちんとやってもらうことに集中してもらいましょう。
調剤報酬点数の把握は薬剤師が算定を判断するために、薬剤師にとって必要な知識です。
慣れていない算定は薬剤師が指示しましょう。
レセプト請求は薬剤師がやろう
レセプト請求を忘れると会社にお金が入らず、お金が回らなくなる可能性があります。
なので、返戻等の処理については事務員にある程度やってもらうものの、請求については今までやらせたことはありません。このような責任が大きい仕事は自分(薬剤師)でやった方が後々不安にならずに済みます。