一人薬剤師もやってるレセプト業務

レセプト業務は事務員さんの仕事だと全部お任せしている薬剤師の方必見！この記事は一人薬剤師である私が、薬局の責任者として行っているレセプト業務をまとめたものです。保険調剤において、患者さんから直接いただいている金額というのは、多い人でも3割分の金額しかもらっていないですよね。この記事を読めば、薬局の責任者が絶対レセプト業務で抑えなければいけないポイントが分かると思いますよ（^^）

一人薬剤師がレセプト業務を行う目的

レセプト業務は保険薬局の大部分を占める収入を得るための、非常に重要な仕事です。

レセプトによる調剤報酬の請求はひと月ごとにまとめて行うため、金額が大きく、請求をやり忘れたなんてことがあると、会社の運営に大打撃を与えることは言うまでもありません。

そんな会社にとって大打撃を与えるような仕事を、私は事務員さんにやらせられないんですよね。

事務員さんを信用してる、していない、とかではなくて、
懐が広い、狭い、とかではなくて、

薬局の責任者としての大事な仕事だと思ってます。

私が必ず関与しなければならないところは、①レセプト請求データが請求すべき中身と点数かどうか、②オンライン請求においてきちんとデータを送信したか、の2点。

あと、私は請求すべき点数の確認で用いた月計表をつかって、調剤報酬点数、薬剤費、処方箋受付件数、面処方箋受付件数などのデータを登録・管理し、処方箋受付件数・面処方箋受付件数・粗利益の推移を把握するなどの経営的な分析と先月の総括を行います。

私が行うレセプト業務

レセプト請求データの作成

生活保護法による調剤券の交付申請

私は月末にレセプト請求データを作成したときに、調剤券交付申請書を当月分を一括してリストを作成し提出しています。何回かに分けて申請する方法もあるかと思いますが、私はやりません。
なぜなら当月内に一人の生活保護受給者さんが同じ医療機関を複数回受診していたりすると、重複して申請する可能性があり、その重複を防ぐための仕事が新たに発生するからです。

この仕事は、「レセプト請求データの作成＝私の仕事」なので、それに付随する仕事ということで私がやってます。

返戻レセプト・保留レセプトの管理

こちらの仕事もレセプト請求データを作成する段階で必要になります。

「修正した返戻レセプト」と「保留レセプトから請求できる状態になったレセプト」は「次月請求分のクリアファイル」に事務員さんに入れてもらっているので、それらをレセプトデータに加えます。

「修正が終わっていない返戻レセプト」「保留のまま解決できないレセプト」は、「未解決レセプトのクリアファイル」に事務員さんに入れてもらっているので、どのくらいが未請求かの把握が一目で出来ます。

レセプト請求データの確認

社保・国保のレセプト請求データから換算された給付金の合計＋先月の現金収入の合計＝先月の調剤報酬金額
社保・国保のレセプト請求データのレセプト件数＝先月のレセプト件数

を月計表で確認します。保留や再請求レセプトを含むので、それらによって金額はばっちり合いません。

金額についてはだいたい合っていれば良しとしています。

目的は、請求月を間違えてデータを作成していないかどうかを確認するためですので。

私はもう一つの確認作業として、作成したレセプト請求データ内の一人を適当に選んでプレビューし、先月受付分であることを見て確認してます。

オンライン請求業務

社保、国保のオンライン請求の際、それぞれのレセプト請求データのレセプト件数をあらかじめメモしておき、データのアップロード後のレセプト件数と突き合わせて同じかどうかを確認します。

要確認件数があれば、内容を確認し、修正が必要な場合は、一度アップロードしたデータを削除します。
レセコンで内容を修正し、新たにレセプト請求データを作成後、オンライン請求システムに再びデータをアップロードします。

要確認件数の処理を終えたら、請求確定をします。

社保・国保それぞれオンライン受領書を印刷し請求確定年月日とレセプト件数を再度確認しファイルします。

各帳票の印刷と管理

返戻への対応や社保・国保振込通知書の金額確認に備えて、レセプト請求データを作成した患者さんの一覧リストや、レセプト請求データから社保・国保振込金額が計算された社保・国保給付金合計表を印刷しファイルしておきます。

事務員が行うレセプト業務

調剤券の確認

申請した調剤券がもれなく来ているか確認します。

返戻レセプト・保留レセプトの修正

返戻レセプトを確認し、必要な確認を行い修正を行います。
修正が終わったら「次月請求分のクリアファイル」に入れます。

算定による返戻は薬剤師が対応し、事務的な処理は事務員さんにやってもらいます。

保険が決定した保留レセプトは、保険適用開始日を確認し問題がなかったら修正します。
修正が終わったら「次月請求分のクリアファイル」に入れます。

振込通知金額と請求金額の突合

社保、国保から送付された振込通知書の金額と社保・国保給付金合計表の金額が合っているかを確認します。

違っていれば調整額通知票や過誤調整結果通知書を参照し、金額が合っていることを確認します。